篠原文具まわりのいろいろ

神奈川県のとある町にある文房具屋です。

お札の向き戦争

篠原文具には2種類のレジがあるって前に書いたでしょ。

2台とも古いほうのレジだったときの話。

 

私はひそかに坂東さんと戦争をしていた。

 

お札の向きをどっちにするかで。

 

坂東さんはお札を裏向きにしていれる。

理由は、たぶんだけど、

二つ折り財布に入れてる人のお札はきっちりではないけど

二つにふわっと折れている。

レジにこれを表向きに入れると、

谷折りになって、お札をとめるバーがうまくかからないときがある。

つまり、お札がおさえられないわけ。

でも、裏向きで山折りになると、バーできっちりおさえられるの。

あともう一つの理由はね、

坂東さん、よく言うんだけど

「年取って指紋がなくなって指の感覚がない」そうで、

昔は、紙をさわればそれが何キロ(紙はそういう単位)ってすぐわかったけど今はダメだね~

お札も1枚1枚とるのが指紋がなくてすべってしまって取りにくいんだ。

でも山折だとお札がふわっとレジの中で重なってるから、

取りやすいみ

だからだと思う。

あ、これ私の想像ね。

坂東さん、いちいち理由言わないし、

そもそも戦争してるわけだからお札の向きについて話したことないし。

 

 

でもね、私は表向きにしたいわけ。

表向きで無造作にお札を入れると確かにバーでおさえられず、

スペースからはみ出ることもあるんだけど、

きちんと入れればそんなことはない。

私は、お顔が見たいわけ。

 

で、坂東さんもいつも裏向きで入れるわけではないってところが実にやっかい。

表も裏も混在し、さらに上下?左右?が全然そろってない。

おつりを渡すとき、向きをそろえたい私としては、

坂東さんの目を盗んで、向きを変えているわけです。

 

これがひそかに行っていた戦争。

 

ポスレジが入ったら戦争はなくなりました。

坂東さんはポスレジは絶対さわらないので(さわれないから)

自然とレジのすみわけができたってわけ。

 

坂東さんは何事もどーだっていいという人なので、

おつりを渡すときお札の向きをそろえるなんてことは考えないの。

もらったらなんでも一緒でしょって考え。

前は神経質に戦争してたけど、

今はときたま坂東さんのレジを使うだけだから、

お釣りを出すときに向きをそろえてるんだ。