篠原文具まわりのいろいろ

神奈川県のとある町にある文房具屋です。

連携はない

社長と坂東さんは微妙な関係だと思う。

坂東さんが篠原文具に入社したとき、

社長はおそらく小学校にあがるかあがらないかくらいの年齢だったはずだ。

それが今は経営者と雇用者だ。

だから坂東さんは社長に微妙な敬語を使う。

敬語なんだけど、ちょびっとため口的な。

 

だからなのかもしれないけど、

二人に連係プレーはない。

 

昨日、坂東さんは朝から輪ゴムコーナーを掃除して片づけていた。

ちょこっと並べ替えとかしてね。

 

午後一番で、パイロットから新製品が来た。

 

こういうのが一番困る。

新製品が困るんだよ。

 

篠原文具は所狭しと商品が並んでいるので、

新製品を置くところがない。

メーカーが売り込みに来て

「置くところがないからいらない」って言うのが断り文句になるくらい。

 

新製品の置き場所を考えるのはたいてい社長の役目なんだけど、

社長は新製品の什器をもってお店をうろちょろ、

メジャーをもってうろちょろ。

 

昨日のパイロットの新製品は輪ゴムコーナーに決めたらしい。

 

午前中、坂東さんがきれいに並べた輪ゴムの箱は、

少し離れたコーナーに押し込まれた。

 

連携がないんだよね。

 

ついでに言うと、置き場所にもプランがないので、

あっちこっちに移動する。

どこ行きました?って私はよく坂東さんにたずねるよ。

 

輪ゴムコーナーはパイロットの新製品のほとぼりがさめたころ、

坂東さんによって復活するに違いない。